黒川勝己と黒川朱里

208名無しさん@京都板じゃないよ2021/01/14(木) 00:46:52.61ID:FyLoqxEP0
■なぜ発達障害になりたがる人がいるのか

まず、発達障害という診断が下されることで何かしらの解決策を求めている人々がいる。

会社の業務や生活に支障が出ている場合、発達障害と認定してもらうことで生活が劇的に変わることを望んでいるのだ。

しかし前述の通り、劇的に改善したり完治したりする薬は存在しない。
このような現状があるため、もし本当に発達障害だったとしても、それを患者に告知するべきか悩む医者もいるのだそうだ。

次に、生きづらさを抱える人々は、自己肯定感を著しく損なっている。

「なぜみんな当たり前にできることが私だけできないの?」「どうして人付き合いでいつもこんな苦しい目に遭うの?」。

そんな体験から自身を激しく責め、心も体もボロボロになる。
そんな人々は「隠れADHD」などの診断名をもらうことで、「私が悪いわけではなかったんだ」と自尊感情を回復できる。
自分の心を取り戻し、「まずはできることから始めよう」と前向きに新しい生活をスタートさせられるのだ。

そして最後に、発達障害を「個性」だと勘違いする人々も……なかにはいるらしい。
最近では著名人が発達障害であることを告白したり、「有名な経営者がADHDだ」と話題になったり、
この障害が何か特別な才能につながっていると考える人もいるそうだ。
本書はこの部分について慎重に述べているのだが、なんともいえない感情がわきあがる。

発達障害は、見えづらく理解しにくい障害だ。
また、それを取り巻く社会的な要因も重なって、関わる人々全員が迷い戸惑いながら答えを探している状況にある。

この記事では取り上げることができなかったが、本書では「育て方の問題で発達障害が“後発”する可能性はない」
「子どもの発達の遅れを医療機関で診断して良い結果につながった有力な証拠はない」「製薬会社やスマホゲームなど、
発達障害のグレーゾーンにいる人々を食い物にするビジネス」などについても紹介している。

これだけ複雑な問題を抱える発達障害は、これからもしばらく社会でくすぶり続けるだろう。
彼らに必要なのは、診断名じゃない。心を支え、その人らしい暮らしを送るための支援だ。
この本を読んでなんとも歯がゆい気持ちになるのは、きっと筆者だけではないだろう。

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